今回はカツオ(鰹)の内容です。カツオと言えばカツオのたたきです。傷みの早い魚ですが日本人の生魚を美味しく安全に食べる為の努力。そこから生まれた漁獲後の保存の仕方が見えてきます。魚を食べる日本の素晴らしい文化をこれからも大事にしていきたいですね。
1.カツオの基本情報
カツオはスズキ目・サバ科に属する魚の一種で日本の太平洋側を北へ南へと高速で回遊します。食べ方としては、大型になると全長1mにもなるそうですが、一般的に漁獲時は40㎝程度で獲ることが多いです。体の特徴として背側は濃い藍色で、腹側は無地の銀白色です。
日本の太平洋沿岸に生息するカツオは、夏に黒潮と千島列島から日本の東岸を南へ流れる寒流とがぶつかる三陸海岸沖辺りまで北上します。秋に千島列島からの寒流の勢力が強くなると南下していきます。初夏に水揚げされたものを「初鰹(はつがつお)」と呼び、カツオが楽しめるシーズンになります。比較的、脂がなくさっぱりしています。鰹節や刺身や塩焼き、カツオのたたきなどで食べられます。鰹節は長期保存に耐えるものに加工することは古来より行われている製法でコウジカビを増殖させて熟成させて水分を抜いて乾燥させる作業を何度か行った鰹節は高級品として贈答品としても扱われています。刺身は鮮度が命でカツオは傷みが早く漁獲後すぐに血抜きをして〆ることにより美味しく食べられます。
そして何といってもカツオはカツオのたたきです。皮の部分を藁などの火で炙った後に氷で〆て食べます。ここでマメ知識です。何故、「たたき」というのかご存知でしょうか?カツオの表面を炙った時にポン酢や薬味などを包丁や手でたたいてカツオに馴染ませるのでたたきと言うそうです。
2.焼津はカツオの水揚げ量日本一!
カツオと言えば高知県とイメージする方も多いと思いますが、水揚げ量の日本一は実は静岡の焼津なのです。農林水産省の調べでは、平成29年の全国のかつおの漁獲量の漁獲量21万7千トンのうち静岡県が7万7百トンで一番です。ちなみに2位は東京で3位が宮城県で高知県は3位以内入っていません(笑)
なかでも焼津港の漁獲高が一番だそうです。海も穏やかで冷蔵施設や工場も充実していて配送ルートも東へ西へ流通しやすいのもカツオの漁獲量が一番の要因だと思います。
3. 水揚げ量日本一でも安心の鮮度とカツオのたたきという調理法
最近のニュースでカツオにアニサキスが寄生しているというニュースが流れました。この原因は近年、イカが不漁で貴重な食材になるというニュースもありましたがイカの数が減っているそうです。本来、アニサキスはイカに寄生することが多いのですがイカの減少で寄生先の宿主をカツオになっているという話があります。そのような要因でカツオにアニサキスが寄生する事態が発生しているそうです。ただ焼津の船団は、船上での急速冷凍し管理状態もよくたたきという調理法で過熱をしているので病中対策にも余念がなく万全だということです。カツオを多く扱う焼津だからこそ、どこよりも安心・安全への取り組みが充実しているとも言えます。消費者には安全に提供できる体制なので安全なカツオを提供できると思っています。
かつおのたたきの由来や旬について下記ページからもご覧いただけます。
4.カツオは寿司屋で食べるのが一番
上記の様に船上で処理をして急速冷凍で鮮度とたたきにして過熱することにより病中対策をした安全なカツオは、鮮度が抜群です。ぐるめ亭では焼津から直送したカツオをご提供いたします。傷みの早いカツオは処理が遅くなるとトリメチルアミンという臭いの物質を発生させます。早い段階で熱を通してたたきにすることでトリメチルアミンの発生を防ぎます。日本の素晴らしい調理文化と魚を食べる文化から生まれた鮮度管理の体制が相まってお店でカツオのたたきが食べられるのです。
「目には青葉 山ほととぎす初鰹」山口素堂
炙った香ばしさと絶妙な歯ごたえのカツオのたたき!新鮮で安全なカツオを食べるには、ぐるめ亭にご来店ください!お待ちしております。