日本の暑い夏に食べられる機会が多いうなぎですが、土用の丑の日などもあり夏にうなぎを食べることが定番になっていますが、夏が旬だからそのようになった訳ではないようです。今回は、そんなうなぎについて書いていきたいと思います。
1. うなぎの美味しい時期は夏じゃない!?
うなぎが最も食べられるであろう時期が土用の丑の日を迎える7月ではないでしょうか?夏バテや食欲増進を目的として食べられますが、実はそんなうなぎの旬は夏ではないのです。天然うなぎの旬は10月~12月になります。天然うなぎは、水温が10度以下になると餌を食べなくなり、8度を下回ると泥の中に潜ってしまい冬眠してしまいます。
10月頃になると冬眠に備えて栄養を蓄えるために餌をたくさん食べます。そして寒い冬に備えようとするので、脂がのって最も美味しい時期になります。
2.天然うなぎと養殖うなぎの違いは?
近年では、天然物を獲ることが難しく養殖物が多いうなぎですが、養殖物は水温も管理されて冬眠する事もなく育てられるので夏場の土用の丑の日でも脂がのったうなぎを食べることが可能になりました。ちなみに養殖のうなぎも水質がきれいな環境でなければいけません。冬眠しないように比較的暖かい地域で養殖されていることが多いです。
3. 土用の丑の日とは?
土用の丑の日の土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間のことを土用と言います。丑の日は、干支の丑のことを言います。カレンダーにも書かれていますが、丑の日は12日周期で訪れます。十二支は年を表すのにも用いられますが、時間や日にちにも使用されています。夏以外にも土用の丑の日は訪れますが、一般的に夏の時期を土用の丑の日と呼びます。そして土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは、江戸時代ごろからという話があります。万葉集で大伴家持(おおとものやかもち)が「石麻呂(いしまろ)に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻(むなぎ)とり食(め)せ」とあるように奈良時代から夏バテにうなぎを食べる習慣があったようです。
4. うなぎの栄養素
暑い日に夏バテをしないようにと食べられるようになったうなぎですが、秋に栄養を蓄えて旬の10月~12月を迎えるので夏場は、栄養が無いのかと言えばそんなことは無く魚に限らず食べ物の中でも群を抜く栄養価を誇ります。
うなぎの栄養価
ビタミンA:ビタミンAに含まれるレチノールという成分は、皮膚や粘膜を正常に保つ効果と免疫機能を高める機能がありますが、うなぎに多く含まれている成分です。鶏レバーや豚レバーには及ばないものの業界類の中ではトップクラスの含有量です。
ビタミンB群:疲労を感じた時に摂取したいのがビタミンB群です。皮膚炎や口内炎、蕁麻疹、湿疹などを抑える働きがあります。
カルシウム:骨や歯を形成するのに必要な成分で、成長期に必要な成分です。また女性の骨粗しょう症などにも必要な成分です。
DHA・EPA:体内の免疫力アップに効果があります。高血圧・動脈硬化・脂質異常症・脳卒中・皮膚炎の予防など血液関連にも良い影響を及ぼします。簡単に言うと血液をサラサラにしてくれます。
上記のような成分が、うなぎには他の食品と比較しても豊富に含まれています。旬でなくても夏の暑い日に食べる価値が十分にあるのがうなぎです。
5. ぐるめ亭で「うなぎ」をお召し上がりください。
夏バテ予防に食べたいうなぎをぐるめ亭でもご用意しております。大切りでふっくらしたうなぎをお召し上がりください。