蛤の美味しい時期
蛤の美味しい時期は、一般的に産卵前の春頃とされています。産卵期は地域によって多少異なりますが春の時期が美味しい時期とされています。関東地方ですと九十九里などが蛤で有名な地域ですが5月から6月頃が美味しい時期と云われています。
煮蛤は江戸前寿司!?
江戸前寿司は、東京湾で獲れた魚介類をネタにした握り寿司を中心とした寿司を指します。古くは「江戸寿司」「東京寿司」とも呼ばれました。冷蔵技術がなかった江戸時代には、酢や塩で締めたり、煮たり、タレ漬けにしたりして日持ちをさせた魚介類をネタに使用しました。手軽に食べられることから、庶民の間でファストフードのような立ち位置で食べられていました。
代表的な江戸前寿司
江戸前寿司はいろいろと種類がありますが、どれも寿司職人の技術を魅せられることも魅力のひとつです。ここで代表的な江戸前寿司を紹介していきましょう。
穴子
江戸前寿司の代表的なネタの一つ穴子です。江戸湾で獲れたアナゴは、脂が乗っていてふっくらとしています。甘辛いタレで煮込まれます。このタレは、穴子の旨味を引き立て、ご飯との相性も抜群です。
小肌
小肌は、コノシロの稚魚を酢で締めた代表的な江戸前寿司です。小肌を握る前にしっかりと酢で締めて、酸味と旨味を引き出します。程よい酸味と上品な旨味を引き出すのに寿司職人の技が輝ける握りです。
漬けマグロ
漬けマグロは、マグロを醤油やみりんなどに漬け込んだものです。江戸前寿司では、赤身や中トロなど、部位によって漬け時間を変えます。当時は、冷蔵技術がなかったため鮮度が重要なマグロは日持ちさせるために醤油やみりんなどに漬け込まれました。
煮蛤
煮蛤は蛤の旨味が凝縮された優しい味わいが特徴の握りです。煮蛤が寿司ネタとして食べられるようになったのは、江戸時代中期頃といわれています。当時は、蛤を生のまま寿司ネタとしていました。しかし、蛤は寄生虫がいる可能性があるため次第に煮蛤が主流となったと言われています。
煮蛤は栄養も豊富
煮蛤は、たんぱく質、ビタミンB12、鉄分などの栄養素が豊富に含まれています。
たんぱく質
蛤は、良質なたんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は、筋肉や皮膚、髪などの体組織を作るために必要な栄養素です。
ビタミンB12
蛤には、ビタミンB12も豊富に含まれています。ビタミンB12は、赤血球の形成や神経機能の維持に重要な役割を果たす栄養素です。
鉄分
蛤には、鉄分も豊富に含まれています。鉄分は、酸素を運搬するヘモグロビンを作るために必要な栄養素です。
その他にカルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルも豊富に含まれています。